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鋼材と真鍮の価格高騰の原因

鋼材と真鍮の価格高騰の原因

 

 

鋼材もしくは真鍮の価格は、2020年から大幅な価格高騰を続けています。海外の需要の拡大が大きな要因の1つではあるものの、国内の事情も複雑に絡み合っての価格上昇です。今回は真鍮と鋼材の価格が値上がっている原因について説明します。

 

金属材の高騰の要因

 

金属の高騰は、複数の要因によって引き起こされることがあります。以下にいくつかの主な要因を挙げます。

 

 

需要と供給のバランスの変化

金属の需要が増加し、供給が追いつかない場合、価格が上昇する傾向があります。需要の増加は、建築、自動車、航空宇宙、エネルギーなどの産業部門の成長や発展によるものがあります。

 

原材料価格の上昇

金属の生産に必要な原材料やエネルギーの価格が上昇すると、金属の生産コストが増加し、それが製品価格に反映されることがあります。

 

経済の変動

経済の変動や不安定な状況は、金属市場にも影響を与えることがあります。例えば、景気後退や政治的な不安定、貿易紛争などは、金属価格の上昇につながることがあります。

 

投資家の需要

金属は投資対象としても人気があります。投資家の需要が高まると、金属価格が上昇することがあります。特に、金属は通貨やインフレヘッジとしての役割も果たすため、投資家の関心が高まることがあります。

 

銅・真鍮の価格高騰について

 

 

銅価格は現在、高騰を続けています。日本経済新聞が2022年5月に報じた記事によれば、1トンあたり9,000ドル近辺の水準が、2032年まで続くことを示唆しています。真鍮の製品が高騰しているのは、真鍮などのスクラップ原料を含めて資源スクラップが影響しています。 銅合金である真鍮は、銅と亜鉛を中心に構成されており、それぞれの相場や背景が真鍮相場へ影響を与えます。  

 

高騰の要因

 

新型コロナウイルスの流行

銅価格が高騰している要因の1つとして挙げられるのが、2020年初頭から世界で大流行した新型コロナウイルスです。多くの国が新型コロナウイルスの流行によりロックダウンの措置を取り、経済活動を停止するなど、この影響で銅鉱山の供給が滞り、銅価格が高騰したとも言えます。また、経済が低迷した後、中国をはじめ、各国の景気は急速に回復していきました。この景気回復スピードに銅需要が追いつかなかったこと、銅の流通を行う湾岸施設スタッフや銅保管用のコンテナが不足したことも価格高騰に影響しているようです。新型コロナウイルスの感染をきっかけにリモートワークが普及したことも価格高騰に大きく影響しており、リモートワークに必要なパソコンやタブレットなどの電子機器に必要な銅の需要が急激に高まったためです。

 

ロシアのウクライナ侵攻

2022年2月24日からはじまったロシアのウクライナ侵攻も、銅価格高騰に大きな影響を与えています。ロシアは世界有数のエネルギー大国であると同時に、銅やパラジウム、ニッケルといった金属の生産国です。そのため、西欧諸国の経済制裁を皮切りに、エネルギー価格だけでなく、銅価格高騰の懸念も広がったことで、銅の国際価格は最高値を更新しました。

 

脱炭素の推進

石炭や石油といった化石燃料からの脱却を目指す「脱炭素」が世界中で推進されています。脱炭素に伴って、電気自動車や再エネ発電システムの開発が進んでいる中、重要性が増しているのが、銅をはじめとする鉱物資源です。経済産業省によれば、10GWの洋上風力発電を建設するには、約11万トンの銅が必要とされ、これは現在の日本国内の銅需要の10%に相当します。また、電気自動車はガソリン車の約3~4倍程度の銅が必要で、100万台の電気自動車を製造するのには、約8万トンの銅が必要です。つまり、脱炭素が進み、銅の需要が拡大すれば、それに伴い、銅価格も高騰する可能性があります。

 

銅や資源原料の不足

金属資源の相場上昇や物不足は日本だけでなく、世界中で起こっており、各メーカーは取り合いになってしまい、そのため、資源がほとんど市場から消えてしまうような現象が起きました。日本の場合は円安が進んでいたこともあり、海外では日本の高品質な金属合金は人気で、輸出が活発だったので銅の需要はさらに高まり、価格高騰がより進んだとも言えます。また、真鍮の成分の大半は銅が使用されているため、銅の影響は確実にあります。つまり、銅自体が物不足だったり、相場が高騰すれば、必然的に真鍮相場も上昇してしまうという原理です。  

 

銅資源以外の影響

真鍮として多く使用される蛇口などは、新築の住宅やマンションなどでも必ず使用されており、壊れたら交換するため、消耗品です。また、真鍮の製品を作る為に原料を輸入したり、リサイクル原料を調達する場合、完成した製品を納品するなど、必ず欠かせないのが「運送コスト」です。原油価格の上昇から燃料コスト・運送コストが製品を作る際にコストに影響を及ぼすこととなり、原料調達など様々な状況で重くのしかかっている状況です。  

 

銅価格高騰による影響

 

近年、問題となっているのが、銅線ケーブルの盗難です。新型コロナウイルスの感染以降、日本各地で銅線ケーブルの盗難が相次いでおり、2022年4月4日に群馬県太田市の「おおた発電所」では、1,300万円相当の銅線ケーブルが盗まれ、発電量が従来の1/6まで減少しました。価格高騰のタイミングで、盗難をした銅線ケーブルを高額転売するのが狙いだといわれています。

 

鋼材の高騰について

 

 

新型コロナウィルスの影響を受けて停滞していた鋼材の価格は、2020年の中国の経済活動の再開などをきっかけに上昇し始めました。鋼材の原料となる鉄鉱石の価格が急騰し2021年5月には200ドルを突破、6月には214ドルという高値を付けました。鉄鉱石を100%輸入に頼っている日本では、これに伴って日本最大手の日本製鉄が製品価格を引き上げ、他の会社も追随しました。その後、2021年7月の214ドルをピークに2022年に向けて下がりはじめ、2022年5月の段階で131ドルまでに少しずつ落ち着いてきています。このように鋼材全体の価格では、コロナ前の価格には戻っておらず、未だ高水準に留まっています

 

鋼材価格高騰の要因

理由としては新型コロナウイルスの影響で鋼材や材料である鉄スクラップの需要が増えてしまっているのと、需要が増えたことで海外から価格を上げ始め、日本も価格高騰するなどと思われます。大きい要因は新型コロナウイルスの影響なので、新型コロナウイルスが落ち着くと共に鋼材の価格も落ち着いてくると思われます。

 

鋼材の価格はしばらく上昇する見通し

 

海外での経済活動の再開を受けて鋼材の需要が増えたことで鉄鉱石が値上がりし、それに伴って鋼材も値上がりしています。2020年より以前は1トンあたりの鋼材平均価格が8〜9万円でした。しかし現在では11〜12万円となっており、1トンでいうと3〜4万円前後高騰していることが分かります。また、鉄スクラップを材料とする電炉剤の価格も上昇中です。

 

 

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