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粉末冶金の特徴・メリット・デメリット|MIMとの違い

粉末冶金の特徴・メリット・デメリット

 

 

粉末冶金には、大きく分けてプレス圧縮成形(PM)と金属粉末射出成形(MIM)の2種類があります。今回はプレス圧縮成形(PM)について解説します。プレス圧縮成形は、金属粉末を金型に充填し、プレス圧縮成形した後、高温の炉にて焼結化させます。成形体は高温で加熱することで、粒子同士が結合され合金化します。表面処理として、各種焼き入れメッキなどの対応可能です。

 

粉末冶金とは

粉末冶金(ふんまつやきん)とは、粉末にした金属を金型に入れて押し固め、高温で焼き固めて製品を作る加工技術です。粘土を成形して焼き固める「陶芸」と粉末冶金の工法はよく似ています。粉末冶金の発祥は今から約5千年前と言われています。粉末にした鉄を焼き固める粉末冶金を用いることで、鉄をドロドロに溶かす技術がないにもかかわらず鉄器を製造できたのです。現在では、鉄以外にも様々な金属で粉末冶金の技術が用いられるようになり、現代の産業を影で支える技術となっています。

 

 

粉末冶金のメリット・デメリット

 

粉末冶金のメリット

  • 金型による量産化で切削品に比べ大幅なコスト削減ができる
  • 高精度な金型でニアネットシェイプを実現でき後加工を減らすことができる
  • 部品の軽量化ができる
  • 多孔質の特性を生かし製品に含油(含浸)することができる
  • 鋳造では困難な「融点の高い」金属の成形ができる。
  • 鋳造では困難な合金でも均質な金属の成形ができる
  • 切削加工の難しい難削材の加工ができる
  • 複雑な形状の量産性に優れる
  • 材料ロスがない

 

粉末冶金のデメリット

  • イニシャルコストが高い
  • 大型・肉厚の製品の加工には向かない
  • 密度差が出る場合がある
  • 材料が高い
  • 全長が長い形状の部品の生産には向かない
  • 焼結時の膨張・収縮によって寸法精度が落ちることがある
  • 鋼材と比較すると密度が高くないため、高強度が要求される箇所では向いてない
  • 一定金額の金型投資な必要なため、総ロットが少ない部品の生産にはあまり向かない

 

粉末冶金に使われる材料

 

 

よく使われる材料には、鉄、銅、ニッケル、タングステン、チタン、モリブデンなどがあります。また、上記の材質を主材料とした合金などにも粉末冶金はよく利用されています。その他、炭化タングステンや炭化チタンなどのセラミックス素材とニッケルやコバルトといった金属と混ぜ合わせて利用する場合もあり、このような材質を「サーメット」と呼びます。

 

粉末冶金の製品例

 

・歯車
複雑な形状でも量産性に優れる粉末冶金では、歯車などの機械部品の製造によく利用されます。自動車のクラッチ部品や、プリンターの紙送り機構部品など、幅広い分野で粉末冶金を利用した歯車が使用されています。

 

・含油軸受
粉末冶金ではどうしても製造状内部に気功ができてしまいますが、その気功に油分を含ませると、潤滑性の高い軸受を作ることができます。軸受の摩擦抵抗を少なくしたい場合や、耐摩耗性を高めたい場合などに粉末冶金を利用した含油軸受は利用されます。

 

・切削工具
切削工具には粉末冶金が最も適した加工方法として知られています。切削工具では切削効率を高めるための複雑な形状と、優れた耐摩耗性や耐熱性などの両立が求められます。そのため、硬度が高く、耐熱性に優れたタングステン合金や炭化タングステン、サーメットなどが利用されます。これらの材質に金属バインダー(コバルト、ニッケル、鉄など)を少量添加して靭性を高める場合もあります。

 

 

粉末冶金で使われる金型

一般的に”粉末冶金の金型構造は、主に、上パンチ、下パンチ、ダイス、コアで構成されています。 金型の材質は主にSKD51やSKD11などのダイス鋼が使われています。また、多段式パンチを用いる事により、形状の複雑化い対応します。なお、多段式パンチは大型プレス機で用いられています。

 

粉末冶金の製造工程

 

①配合・混合
目的とする製品の性質に応じて、種々の金属粉末を決められた割合で配合し、混合機で均一に均します。

②成形
混合した金属粉末を、金型に注ぎ、自動成型機により常温で圧縮成形します。

③焼結
圧縮した成形体を焼結炉に入れ、融点以下の温度のガス内で加熱し、焼結します。

④後工程
精度や強度を目的としています。後工程では、主にサイジング工程(再圧工程)・機械加工工程・熱処理工程を行い、完成となります。

 

粉末冶金の強度について

粉末冶金の材質(各種類記号)はJIS規格によって明確に定められています。含油軸受の材質では圧環強さ、機械部品の材質では引張強さで機械的性質を表しています。尚、硬度は規定されておりませんが、SMF4030ではHRC28前後です。硬度を高めたい場合、後工程で熱処理(浸炭焼入)を行います。

 

粉末冶金と焼結の違い

 

 

「焼結」とは、「金属粉末を加熱すると、粉末が固まって焼結体 と呼ばれる緻密な物体になる現象」のことですが、広く一般的には、焼結=粉末冶金として理解されています。また、焼結はプレス圧縮成形(PM)のことを指すことが多いように思われます。MIMも粉末冶金の中に含まれますが、こちらはミムと呼称されています。

 

粉末冶金とmimの違い

粉末冶金はPowder Metallurgy の頭文字からPMと表記されます 粉末冶金の呼称で呼ばれています。MIMはMetal Injection Molding の頭文字をからMIMと表記されます。MIM(=ミム)の呼称で呼ばれています。粉末冶金は、「圧縮成形プレス」で成形体となり、焼結工程を経て焼結体になります。これに対し、MIMは「射出成形」で成形体、脱脂、焼結工程を経て焼結体になります。

 

用途

  • 自動車部品
  • バイク部品
  • モーター部品
  • OA機器用部品
  • アミューズメント関連部品
  • 住宅設備(トイレ)用部品

 

粉末冶金でお困りならTECH-JOURNEYにご相談ください

 

 

TECH-JOURNEYでは、ご予算・製品サイズ・製品仕様・加工の難易度など、お客様のご要望に合わせて、提携先から最適な工場を選定、精度・品質レベルの高い製造工場で部品を加工し、お客様のご依頼内容に応じて材質や形状におけるコスト提案をさせていただきます。また、他の製法(切削、MIMなど)についても、ワンストップで見積対応いたします。

 

粉末冶金の海外調達ならTECH-JOURNEY

弊社の海外調達を利用して製作する場合、金型費最大50%、製品単価最大30%までコストダウンが可能になります。このように部品調達を中国調達に切り替えるとコストダウンを実現することができます!海外の現地工場においても、国内の工場と同様に、図面通りの高精度な製品づくりと、多品種に対応する柔軟性の高い製造フローを確立しております。また、弊社の品質検査を得て日本に出荷しますので、品質の面でも安心できて、不良のリスクも大幅に減ります。材料の手配から加工、研磨、表面処理までの部品製作の一括対応に加え、試作品・多品種小ロット生産から量産品は当社にお任せ下さい。高品質・高精度・低コストの粉末冶金の加工部品の調達は、まず弊社にご相談ください。

 

 

 

 

岐阜精器工業

 

 

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