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ステンレス鋼の特徴・用途・種類

ステンレス鋼

 

 

ステンレス鋼は耐食性、強度、耐熱性、美観、衛生性を兼ね備えた多用途の金属。非常に錆びにくく、高温に耐え、光沢感のある美しい外観を持つことから、食品処理、建築、医療、自動車など多くの分野で利用されております。

 

耐食性が高い

ステンレス鋼の優れた耐食性は、主にクロムと他の合金元素の添加によるものです。クロムは酸素と反応して皮膜を形成し、金属表面を保護します。この皮膜は微細で透明であり、金属の内部に侵入する酸素や湿気から防ぎ、外部からの侵食や錆びを防ぐ役割を果たします。

 

強度が高い

一般的にステンレス鋼は高い引張強さと降伏強さを持ち、高温や腐食環境にも耐えられるため、多くの用途で優れた性能を発揮します。さらに、ステンレス鋼の強度は合金の組成・熱処理・製造プロセスによって、より向上させることができます。

 

溶接加工性に優れる

様々な溶接が可能ですが、ステンレスの種類によって溶接の方法や対策が異なるため、それぞれに合わせた正確な手順と適切な技術が必要です。歪みが発生して割れが発生しやすくなったり、溶接する過程で腐食の原因を作る可能性もあるため注意が必要です。

 

磁性の有無

ステンレス鋼の磁性は合金の種類に依存し、用途に応じて選択する必要があります。「フェライト」合金または「マルテンサイト」合金と呼ばれる特定のステンレス鋼合金は磁性を持ちますが、「オーステナイト」合金は非磁性です。

 

優れた衛生性

クロムと酸素の反応によって形成され、表面を覆う不動態皮膜による耐食性があります。外部からの腐食や酸化を防ぎ、微生物の付着や繁殖を最小限に抑えます。この特性により高い衛生基準を満たすことができ、食品産業や医療分野で広く使用されています。

 

熱伝導率が低い

ステンレス鋼は熱伝導性が低く、保温性に優れた金属です。切削加工時には切削工具の刃先の熱が逃げにくく、摩耗や過熱による工具寿命の低下を引き起こすことがあります。熱伝導性の低さから、放熱性を必要とするエンジン部品などには向いていません。

 

難削材

熱伝導率の低さにより、切削工具へ熱による負担がかかり、加工精度の悪化などのトラブルの原因になります。さらに、この熱により硬度が高くなる加工硬化が発生しやすいことからステンレス鋼は加工難易度の高い難削材に分類されます。

 

水素の影響を受ける

ステンレス鋼は水素が鋼材内に侵入することによる脆化が顕著な金属で、機械的強度が大きく低下します。種類によって影響度が異なり、オーステナイト系のステンレス鋼は水素脆化が起こりにくく、フェライト系は水素脆化が起こりやすいです。

 

ステンレス鋼の種類

 

SUS301-CSP

比重7.9 / 加工硬化性が大きく高引張強さ。精密部品用ばね材。(オーステナイト系)

 

SUS304-CSP

比重7.9 / 精密部品用ばね材。(オーステナイト系)

 

SUS304

比重7.9 / ステンレスの中でも最も汎用品。 耐熱 一般的に約830℃ぐらい。(オーステナイト系)

 

SUS303

比重7.9 / 快削性に優れる。(オーステナイト系)

 

SUS309

比重8.0 / SUS304に比べ耐熱、耐食性に優れる。 耐熱 約1000℃ぐらい。(オーステナイト系)

 

SUS310

比重8.0 / SUS309Sをさらに向上させたもの。 耐熱 約1200℃ぐらい。(オーステナイト系)

 

SUS316

比重8.0 / 耐酸性に優れる。高温強度大。(オーステナイト系)

 

SUS430

比重7.7 / クロム系の代表鋼種で冷間加工性良好。(フェライト系)

 

SUS420J2

比重7.8 / 刃物、ノズル、バルブ等に使用されています。焼入れが必要。(マルテンサイト系)

 

SUS440C

比重7.7 / 上記同様、最強の強度を誇ります。(マルテンサイト系)

 

ステンレス鋼の用途

 

自動車産業

 

排気システム

ステンレス鋼は、高温で発生する排気ガスに対して耐熱性が必要な部品に採用されることがあります。特にエキゾーストパイプ、マフラー、カタライザーシェルなどの部品は、高温環境で長期間使用されるため、耐熱性が重要です。また、ステンレス鋼の耐食性は、道路の環境などの外部要因によってさらされる部品において長寿命性をもたらします。これにより、耐久性や信頼性が向上し、製品の性能や安全性が確保されます。

 

内装

自動車の内装部品、特に高級車では、ステンレス鋼がステアリングホイール、シフトノブ、ダッシュボードトリム、インストルメントクラスター、ボタン、スピーカーグリルなどの内装アクセントとして高級感と耐久性をもたらします。これにより、車内の装飾品や操作部分が美しく、長期間使用しても品質が保たれる特性が得られます。

車体部品

車の外部および内部の装飾部品やアクセサリーにも使用されます。例えば、ドアハンドル、ステンレス鋼製のホイール、エンブレム、リム、エアインテーク、ステンレス鋼のトリムなどが含まれます。これらの部品は、耐久性があり外観を向上させることを目的としています。ステンレス鋼は、車両の美しさや品質を保つために広く使用される素材です。

 

医薬品製造業

 

製薬プロセス設備

製薬プロセスにおいて、薬品の製造、混合、粉砕、乾燥、溶解、蒸発などのプロセス設備にステンレス鋼が使用されます。これらの設備は耐薬品性が高く、製薬プロセスで使用される薬品や溶剤に対して耐性を持つ必要があります。

 

製薬機器

製薬機器やプロセス機器の一部はステンレス鋼で作られます。例えば、ミキシングユニット、フィルター、ポンプ、バルブ、圧力容器、冷却装置などがこれに含まれます。ステンレス鋼は衛生的で洗浄が容易であり、高い衛生基準を満たすために重要な役割を果たしています。

 

洗浄設備

製薬業界では高い衛生基準が求められるため、洗浄設備は非常に重要です。洗浄タンク、洗浄ステーション、クリーンインプレース(CIP)システムなどにステンレス鋼が使用され、設備のクリーニングと滅菌を効率的に行います。

 

 

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