注型金型の仕組みと製作時の注意点

① 注型金型の仕組み(基本構造)
注型金型は、**シリコーンゴム(RTV)**で作られる柔らかい金型です。
基本構成
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マスター(原型)
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切削品・3Dプリンタ品など
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シリコーンゴム金型
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マスターを転写して作る
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キャビティ(製品形状部)
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注入口(ゲート)
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空気抜き(ベント)
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パーティングライン(割型)
成形の流れ
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真空槽内で
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液体樹脂(主にウレタン)を注入
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気泡を除去
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加熱硬化
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金型を開いて取り出し
➡ 低圧・低温で成形できるのが最大の特徴
② 注型金型の製作フロー
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マスター製作
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寸法精度・表面粗さがそのまま転写される
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離型処理
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マスターに離型剤塗布
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シリコーン注入
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真空脱泡しながら流し込み
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硬化
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室温または加熱
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割型加工
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手作業でカット(パーティング設計が重要)
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注入口・ベント加工
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初回トライ
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充填・欠肉・気泡を確認
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③ 製作時の注意点(ここが重要)
1️⃣ マスター品質がすべてを決める
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傷・段差・加工目は100%転写
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3Dプリンタ品は
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積層痕の研磨必須
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吸湿による寸法変化に注意
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👉「マスター=最終製品品質」と考える
2️⃣ パーティングライン設計
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無理なアンダーカットは
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変形
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寿命低下
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寸法不安定
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抜きやすさ優先
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見た目部品は分割位置に特に注意
3️⃣ 注入口・ベント設計
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肉厚部に注入口
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空気が溜まる最上部にベント
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細長形状は特に重要
不良例:
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気泡
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先端欠肉
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表面ボイド
4️⃣ 寸法精度の考え方
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シリコーン金型は弾性体
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繰り返しで寸法が徐々に変化
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一般的目安:
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±0.1~0.3mm程度
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嵌合部・ネジ部は後加工前提が安全
5️⃣ 金型寿命を見込む
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1型あたり
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約20~30ショット(条件次第)
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ガラス入り・高硬度樹脂は寿命短縮
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量が多い場合は
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複数型取り
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マスター保管
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6️⃣ 使用樹脂の選定注意
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透明:気泡管理が難しい
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難燃・高硬度:充填性低下
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着色:色ムラ注意
👉 製品用途(強度/外観/耐熱)を最初に明確化
④ 注型金型が向いているケース
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量産前試作(10~100個)
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デザイン確認
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組立検証
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切削では高コストな複雑形状
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海外量産前の事前検証
⑤ 切削・射出との使い分け(簡易比較)
| 工法 | 数量 | 初期費用 | 精度 | 納期 |
|---|---|---|---|---|
| 注型 | 少量 | ◎安い | △ | ◎短 |
| 切削 | 少量 | △ | ◎ | △ |
| 射出 | 量産 | ×高 | ◎ | × |
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